Akio Kitao



北尾 彰朗 (きたお あきお)

東京工業大学 生命理工学院 教授

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学歴

’89年3月 京都大学 理学部学士試験合格 主に物理学および化学を修める
’91年3月 京都大学 大学院理学研究科 修士課程(化学専攻)修了
’93年3月 京都大学 大学院理学研究科 博士後期課程(化学専攻)中退
’94年3月 京都大学博士(理学)取得


職歴

1993年 4月 - 2002年 1月 京都大学 大学院理学研究科化学専攻 助手

1998年 4月 - 1999年 3月 文部省 在外研究員(Gerhard Wagner group, BCMP, Harvard Medical School)

2002年 2月 - 2003年 3月 日本原子力研究所 計算科学技術推進センター 研究員

2003年 4月 - 2007年 3月 東京大学 分子細胞生物学研究所 助教授

2003年 4月 - 2005年 9月 日本原子力研究所 計算科学技術推進センター 研究嘱託

2005年10月 - 2016年 3月 日本原子力研究開発機構 研究嘱託

2007年 4月 - 2017年 6月 東京大学 分子細胞生物学研究所 准教授

2008年 4月 - 2009年 3月 自然科学研究機構 分子科学研究所 客員准教授

2016年 4月 - 現在 量子科学技術研究開発機構 客員研究員

2017年 7月 - 2018年 3月 東京大学 分子細胞生物学研究所 委嘱教授

2017年 7月 - 現在 東京工業大学 生命理工学院 教授


Membership

日本生物物理学会 会員
日本物理学会 会員
日本化学会 会員
日本化学会情報化学部会 会員
日本蛋白質科学会 会員
溶液化学研究会 会員
分子シミュレーション研究会 会員
Amerincan Chemical Society member
Biophysical Society (US) member


大学入学から研究室選びまで

何十年も前の話なので、他の人の参考にはならないと思うのですが、どうして現在の研究に至ったか思い出してみました。高校では「物理・化学」か「生物・化学」しか選択できなかったので、仕方なく「物理・化学」で受験しましたが、一浪したのを機に新しいことを勉強したくなり、物理学と生物学で受験することにしました。学部入学後は、物理学を使って生物を解明したいとぼんやりと考えていましたが、生物学は分厚い教科書を読む根気さえあれば自習でも十分理解可能だと考え、学部3年生の終わりまでは主に物理学の授業を履修することにしました。3年の初めに生物物理学教室の授業もいろいろ覗いてみましたが、当時の生物物理学教室の研究は、数理生物学系の研究室を除くと私のイメージしていた研究とはずいぶん違いました。数理生物学にも興味はあったのですが、数学がすごく得意であることが必要な気がし、自分にはあまり向かないように思いました。4年生の研究室選びで、郷信広先生が教授として着任して間もない化学教室の研究室(量子化学研究室)を選びました。私がぼんやり考えていたイメージとぴったりの研究をされていたからです。1987年、学部3年生の秋に利根川進氏が日本人で初めてノーベル生理学・医学賞を受賞しました。日本人のノーベル賞受賞は珍しかった時代です。自称物理系の学生の中にも「バイオ」ブームがおこりました。当時、量子化学研究室で4年生が研究する時は化学系の単位としても物理系の単位としても履修できることになっていました。15人くらいの学生が量子化学研究室を希望したと記憶しています。その後、希望者全員が先生方(郷先生と当時助手の片岡洋右先生)と個別に話し合いをして、最終的には量子化学研究室で研究できることになりました。ちなみに、研究室の4年生の同期には、倭 剛久さん(名大理物)、水上卓さん(北陸先端)、本野千恵さん(産総研)、Multicannonical MDの定式化を行った中島伸介さん等、研究者になられた方が多くおられます。もしも成績で研究室が決まるような仕組みであったなら、量子化学研究室で研究することはできず、進路が全くかわっただろうと思います。成績はあまり気にしていなかったし、周りの学生にもそういう人が多かったです。実は当時、成績をもらってから自己申告で成績を登録する仕組みになっており、「優」だけを成績として登録する人もいました。ですから個人的には成績はあまり気にしていませんでした。しかし、GPAやGPTが高いのは努力のたまものなので、そういう学生さんはすごいなと本当に感心します。

博士号取得まで

気が向いたら書きたいと思います。