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紫外線はDNAにさまざまな損傷をもたらします。そのひとつである(6-4)光産物は(6-4)損傷DNA光修復酵素によって修復されます。(6-4)損傷DNA光修復酵素の触媒機構は、長年研究されていましたが、その詳細は謎でした。これまで、電子が損傷部位のどこに移動するかに関して、理論計算と実験が異なる経路を提示していました。
我々は名工大神取グループと共同して、量子化学計算で取り扱う部位を大きく(982原子)とることでフーリエ変換赤外分光法の結果と整合する電子伝達経路を明らかにしました。これにより(6-4)光産物の修復反応の全貌が解明できました。